シェフ 酒井一之 (赤坂見附・ビストロパラザ 渋谷・ヴァンセーヌ)


シェフ酒井の食にまつわる話



赤坂見附ビストロパラザのオーナーシェフ酒井一之による食にまつわるお話です。


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2006年04月12日

新潟地震とキッズクッキング

         4月3日新潟県小千谷市に行って参りました。
昨年始まった、新潟地震被災地の子供達に料理を通じて、震災に負けない元気な子に育って欲しい、
これを機会に食の大切さに気付いて欲しい。と言う料理人仲間とのチャリティーです。
バスを1台チャーターし、約40人の仲間と食材を摘んで片道4時間、小千谷市への旅。
(現在、小千谷市はほとんど復興しており、震災の跡はわずか。)

最近私がキッズクッキングに軸足を移している目的は、子供達に健康な食を教える事ですが、
その目標はお母様方です。
子供に料理を1回教えても付け焼き刃で、ままごとで終わってしまいます。毎日子供の食を作る
母親が料理に興味(注意)を持ってくれなければ何もなりません。
キッズクッキングに来る子供達には必ず付添いのお母様方が居ます。
最初の5分間、食の大切さ(特に子どもにとって良く無い食事)を話すと、
お母様方の目の色が変わります。
子どもを人質に取ってお母様方に話しかけるのです。  そして次に子どもに美味しい料理は
何故シンプルなのかを教えます。
お使い、料理の手伝い、洗い物。今の子どもが忘れている事、出来ない事がいっぱい有りますが
、作る事、食べる事に興味を持って欲しいのです。ただ食べるのではなく、少し考えて食べる事です。

今回はハンバーグを作りました。マジックでも何でもありません。簡単に10分もかからず出来ました。
給食、コンビニ、スーパー、色々なところの普段食べているハンバーグとどちらが美味しいか
子ども達に聞きました。・・・・。        返事は当然みんなで作ったハンバーグ。
家に帰ったら今晩お父さんとお母さんに私が作って上げる、と言う子供達。 少し疲れが取れました。

2006年03月12日

キッズクッキング (mixiより転記)

     小学生を対象にした料理教室のお手伝い
         本日のメニューは
     
     新じゃがいもとブロッコリーのポタージュ
         鯨肉とキノコ森林風
         チョコレートムース
最初に付添いのお母様方に食の大切さ。子供に料理をさせる教育価値。化学調味料を一切使わなくとも美味しい料理が出来る事等を手短に話しました。
食の世界はまだ解らない事がいっぱいです。味覚障害、アレルギー、アトピー等は添加物が原因かどうかは解っておりませんが自然に作る料理が一番美味しい事を解って欲しいからです。

ちびっ子達は手品を見るような目つきでデモを見ておりましたが実技になったら目は爛々、好奇心の固まり、心は完全に料理にのめり込んだと言うか夢中でした。
テレビの料理番組で良く使う固形スープ、固形チキンブイヨンを使わずとも玉ねぎ、ジャガイモ、長ネギだけでおいしいスープが出来るし、少量の牛乳、生クリームでびっくりするほど味が変わり、塩が如何に大事で旨さを左右するかを知ってもらい、卵黄が余ったので、マヨネーズは小学校1年生でも簡単に作れる事を体験してもらいました。
結婚前の女性は将来の旦那に料理を作る夢が有りますが、健康より旨さ、好みを重視。子供を持ったお母様方は旦那よりも子供が大切なのでしょうか、化学調味料依存体質、添加物の話に真剣でした。
小さな手でメレンゲを泡立てる様子に感激していたお母様。
嬉しい半日でした。

当日、日本捕鯨協会の好意で鯨肉を提供していただきましたが
初めての鯨肉に柔らかい肉に慣れた子供達は少し固いと最初は戸惑っておりましたが良く噛む事を教えたら、美味しいと即反応が。
私たちの世代にとって今では高嶺の花と成ってしまったベーコンを食べられないと言う子が若干。鯨のベーコンを知らないお母様が、回りのお母様方から、アラずいぶん若いのねと冷かされたり世代の違いで反応様々。
以前の日記に書いた、正にドンキホーテ。ほんの数人でも美味しさを解ってもらえる「食育」の機会を今後も大切にしようと思っております。

2006年02月12日

ドンキホーテ (mixiより転記)

食育基本法案と言う法律があります。序文に 
我が国の発展の為子供達の豊かな人間性を育み,生きる力を身につける為には食が大切である。・・・とあります。
法律ですから結構永い文章が続きますが,要は食を大事にして、健康的な生活を目指し,子供の生活習慣病、肥満防止も考えましょうと言う趣旨でしょう。

昨年郡山に行き,食に関わる先生と県内の代表者250人の前で講演致しました。テーマは健康な食でした。
講演の前に給食の実態と現場を見せていただきました.色々ありましたが,びっくりしたことは,子供達がほとんど箸をちゃんと持てないことでした。家庭で教えることが出来無いのなら、せめても学校でと思い、黒板の前で給食を召し上がっている(30代後半でしょうか)先生を見ましたら,先生も握り箸。 唖然。

箸の歴史は2000年くらいあります。が、みごと、この習慣(使い方が)ここでは崩れ去っていました。食文化(習慣)崩壊のまず第1現場 !!
最近日本にやってくる欧米人のほとんどが箸を使いこなします。
彼らは箸で食べることが(箸で食べる外食が)ステータスであり、食文化と理解しています。日本人より優雅に使いこなす人が結構おります。

朝早くゴルフに行く途中、朝食にとコン・ニでサンドイッチを買おうと思って包みの裏を見たら添加物のオンパレード。 ビックリしておにぎりだったら大丈夫では,と思ってこれも裏を見たら
これも添加物のオンパレード。弁当は話にならないくらいの添加物、てんこ盛り。

某有名小学校の校門前にセレブなお母様方が子供のお迎え。その内のと言っても結構多くのお母様が,連れ立って(子供も一緒に)某ファスト・フード店に直行。

子供にファストフード、ラーメン,コンビニ食品、レトルト食品、インスタント食品を食べさせるのは自由だけど、どれだけの添加物が子供の体内に吸収されて行くのか大人は全く気にしないのでしょうか。
食品の中に添加物を入れても良いと、且っての厚生省は許可をしたが,5種類も8種類も添加物を複合で入れても良いかは、何処も検査していないし調査もしておりません。検査したデータも存在しません。

昔の母親は子供にカレーを作ってあげる為に、ルーを作り野菜を煮た。今は固形のカレーかレトルトのカレーが母親の味で子供の美味さの基準がグラタミン酸。これが今のスタンダードになっています。   
レトルト食品を食べさせる前に1度ぜひ読んで欲しい袋裏。
これ等を子供達に食べさせる勇気があるお母さんはすごいと言うか無責任。
食育を高らかに叫ぶ政治家、料理学校の先生方の気持ちは解るし熱心な食材の生産者が居ることには居ますが、もうすでに手遅れ。
添加物の津波は、「売れれば勝ち」の世では防ぎ様が無い材し、今や添加物が入ってない食を見つける方が難しい。
   歯向かっても所詮は,ドンキホーテ。

2005年10月03日

ショックと心配(mixiより転記)

今日は都内の料理学校で未来のグランシェフの卵に講習会。
皆張り切って,中々やる気もあって,好奇心も強い。
ウ〜ん。だけど強いショックをおぼえました。

ほとんどの学生の味覚がおかしい.旨味に対する感覚が無い。
作った物に何の味がが足りないか解らないし,全く水っぽくても平気..塩味に対して鈍感。多ければ辛いと言うが,少なくて味が無くっても解らない。
自然の旨味は理解するのだけど,化学調味料に頼り過ぎ、特に美味しい物を食べたいと言う気持ちが無い。
飽食の結果とファストフードで味の味覚が退化している。
工場生産品の00等のカレーがお気に入りと言う。
考えてみれば、生まれたときからお袋の味,カレーはレトルト
やインスタントで育っている。昔の母親の様にルーを作って小麦粉を炒めてなんて今の母親は望んでもやらないだろう。
インスタント、ファストフードの味がが今の若者のスタンダード。夜酔っぱらってラーメン食べているお父さん達は,もう先が無いし、矯正も無理。若者が心配です。

先日福島の学校給食の為の300人を前に講演してきました。
給食の内容の事はさておいて,校内参観してびっくりした。満足に箸を持って食事している子が居ない。ほとんど握り箸。
よく見たら前で生徒と一緒に食べている先生も同じ箸の持ち方。
今、日本に来る有名フランス人シェフ、旅行者,アメリカ人だってオーストラリア人だって立派に箸を使う。箸を使う事はつい最近までステータスだったが,今では食に関心或る外国人が箸を使う事は当たり前。
日本には2000年の箸の歴史がある。ここに来て箸の習慣、使い方がガラガラ崩れ,失われようとしている。
フランス料理専門の私がなんで箸の心配しなければならないのだろうか。


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